生活保護の引っ越しの条件について&引っ越しに持っていく方法について解説!

生活保護の引っ越しの条件について&引っ越しに持っていく方法について解説!

レイジです。

僕はもともと足立区に住んでいたのですが、この度、中野区へ引っ越ししました。

いや、なかなか福祉事務所間の移管にはハラハラしました。なんせ思ったより連絡が来るのが遅かったですからね。(移送と移管の違いがよくわからないのでどっちも使いますが、どちらも同じような意味合いです)

福祉事務所間における移管に関しては後述で解説しますが、とりあえず中野区の福祉事務所に「そっちで生活保護受けますね〜」という連絡をして、OKをもらわなければいけないのです。

ただ、この移送手続きは僕の知識や経験からくる判断上、よほどじゃない限り通るはずなので大丈夫です。つまりよくわからない

生活保護で引っ越しを成功させた事をこうして記事にしている人はマジで少ないです。

そのため、今回こうして体験談をネットで共有し、皆様の生活保護への理解が深まればと思います。

生活保護の引っ越し条件に関しては語っている人がたくさんいるため需要はないかもしれませんが、引っ越しを成功させた人はかなり少ないと思うのでタメになると思います。実体験ほど信用があるものはありませんからね。

前提として、この記事は生活保護で一人暮らしをする方向けの記事となっております。

家庭持ちで生活保護の方にとってはこの記事はあまりアテにならない場合があります。

また、引っ越しには自分でお金を出すパターンと、福祉事務所からお金を出してもらうパターンの2パターンがあるのですが、今回はお金を出してもらう方法をメインに解説していきます。

 

引っ越しの費用を自費で出したい人なんていませんからね!
前置きが長くなりましたが、今回は生活保護における引っ越しの条件と引っ越しに持って行く方法について語っていきます。

 

 

生活保護の引っ越し条件

生活保護で転居の時に家を借りる費用を出せる場合として、17の条件が定められています。

したがって、この17ケースのどれか一つにあてはまる必要があります。(厚生労働省社会・援護局保護課長通知第7の30)

1. 入院患者が退院することになったが、家がない。

2. 役所の指導により、安い家賃の物件へ転居する。通常、家賃が住宅扶助の基準を超えている場合が該当。

3. 法律に基づき立ち退きを強制されている。

4. 退職により社宅に居られなくなった。

5. 社会福祉施設等から対処することになったが、家がない。

6. 宿所提供施設、無料低額宿泊所等から出ることになったが、家がない。

7. 勤務先が遠距離にあり、役所が特に転居の必要性を認めている。

8. 災害により住めなくなった

9. 老朽化などにより住めなくなった

10. 住居の状態が劣悪で、住めないことが明らか

11. 病気の治療に支障が出るほど環境が悪い。高齢や身体障害のため物理的に今の家に住めない。

12. 家がなく、知人宅などに身を寄せている。

13. 家主から立ち退きを要求され、転居費用を家主が出さないことに正当な理由がある。

14. 離婚し、新たに家を探す必要がある。

15. 高齢者や身体障害者が、世話をしてくれる人の近所へ転居する。

16. 有料老人ホームなどの適切な施設へ転居する。

17. 犯罪や家庭内暴力により、安全確保のために転居が必要。 

条件が多すぎて読む気が失せる方が多いことかと思いますので、当てはまりやすそうな条件のみを簡単にピックアップしていきます。

立退の要求

大家や役所から立退を要求された場合、引っ越し費用が出ます

立退のパターンで起こり得るのは、家賃や共益費、管理費の滞納です。

大家もお金を払わない人間にずっと居てもらっても迷惑でしかないので、数ヶ月も滞納していれば退去勧告からの立退に行くはずです。

 

あまりおすすめはできませんが、意図的に滞納する事により引っ越しを行うことも可能です。
意図的に滞納する際は、「なぜ家賃が払えないのか」についてうまい理由を考えておきましょう。
「払いたくないから」では法に触れる可能性があります。

環境が劣悪

老朽化や住民トラブルなどにより環境が劣悪、病気の治療に適さない場合は引っ越し費用が出ます。

老朽化のラインは生活に支障が出るレベルなので、シャワーの水が弱くてイラつくみたいなレベルだと無理です。

住民トラブルは生活保護だと比較的多いのではないかと思われます。

生活保護では住宅扶助の範囲内でしか住む家を決められなく、その住宅扶助も必要最低限の家を確保するお金ですのでどうしてもボロアパートのような場所になりがちです。

そして、ボロアパートにはヤバい人たちが集まりやすいです。

ボロいアパートに住んでいる人は、お金がないか、何か普通の家には受け入れてもらえないような事情を抱えている場合が多いです。

お金がない人はタバコやアルコールに依存し社会に適応できないような暴君かもしれませんし、事情を抱えている人は精神病を患っていることが多いです。

そんな人たちが近くにいるとトラブルに巻き込まれやすくなるというわけです。

自分の家がない

家がなく、知人の家でお世話になっていたり、ネカフェ生活だったり、ホームレスをしている等の場合は引っ越し費用が出ます。

健康で文化的な最低限度の生活ができていないためですね。

実際、僕はネカフェや知人の家でお世話になっている方が、家を確保し生活保護を受給している様子をネットで目の当たりにしています。

引っ越しの手順

1. 役所に行き、引っ越しが必要である事を伝える

引っ越しをするためには、まずは役所に行きます。

役所、正確に言えば福祉事務所ですが、そこで「なぜ引っ越しをする必要があるのか」を明確に伝えます。

ただ、役所は仕事上そんなバンバン生活保護受給者の引っ越し費用を出せるものでもありません。

むしろ、引っ越しには水際対策があるくらいです。

そのため、引っ越しの許可を得るためには証拠作りをしたり、引っ越しの条件をある程度覚えなくてはならない時があります。

証拠作りですが、例えば、住民トラブルだったら喧嘩を吹っかけられているところや、騒音の瞬間をスマホで撮るのが良いです。

こうすれば、役所に「環境が劣悪って言ってもそれってあなたの感想ですよね?」と言われる可能性は低くなります。

2. 家を探し、役所に確認してもらう

家を探したら、役所に「この家に住みたいです」と物件情報を提示しましょう。

ただ、家賃は住宅扶助費内でなければいけません。少なくとも僕の場合は家賃オーバーはアウトでした。

また、勘違いされがちなのですが、共益費や管理費が住宅扶助費を超えてしまっている場合は問題ありません。

例えば、東京23区の住宅扶助費は53700円です。

ここで、家賃53000円、管理費2000円の物件を借りたとします。

この場合、家賃と管理費はあわせて55000円なのですが、住宅扶助で見られるのはあくまで家賃ですので、家賃が53700円以内のこの物件なら借りられるというわけです。

ただ、管理費2000円は自腹で払うことになるのでそこのところは気をつけましょう。

3. 引っ越し会社を3社比較する

無事役所からOKが出たら、引っ越しの準備を始めます。

しかし、お金が役所から出るからと言って適当に引っ越し会社を選ぶのは許されていません。

生活保護での引っ越しは、3社の引っ越し会社の見積もりを比較し、その中で一番安いところを選ぶ必要があります。

また、その際見積書は必ず受け取り、無くさないようにしておきましょう。

なぜなら、役所で見積書を提示する必要があるからです。

ただ、ここで一つ注意点として、見積書は電子表示でも構いません。

つまり、スマホの画面に見積書を送ってもらい、その画面を役所に提示すれば良いわけです。

4. 福祉事務所間の移管を待つ

生活保護受給者はその自治体が面倒を見ているので、自治体が変わると色々手続きが必要です。その手続きのことを移管と言います。

一通りの流れが終わったら、福祉事務所間の移管のやりとりを待ちます。

移管にかかる時間は、僕の場合は約2週間でした。

移管が終わったら、あとは引っ越しをするだけです。

補足. 医者から意見書を貰う

人によっては、生活保護で引っ越しをする際は意見書が必要になる場合があります。

意見書とは、病院の医者が「この人は身体的、もしくは精神的に住居が適してないから引っ越しさせたげて」という文言が書かれた紙のことです。

僕の場合はケースワーカーから意見書の提出を求められました。医者に「意見書が欲しい」と言ってから2週間ほどでもらえました。

ただ、これは医者の気分次第でどうとでもなるので注意が必要です。僕のところの医者は藪だったので本来はもう少し早いと思います。

家の探し方についてはこちらの記事をご覧ください。

引っ越しに持って行く方法

引っ越しに持って行く方法の前に、大前提として引っ越しの17条件に当てはまることが必須となります。

問題は、これに当てはまったとしても程度や人の問題(役所、医者、大家)でうまくいかないことがあるのです。

そのため、もし引っ越し条件に当てはまっても引っ越しできない場合はどうするべきなのかについて、ケースごとに分けてお話ししていきます。

1. 役所がろくに対応してくれない場合

もしも条件に当てはまっていたとしても「それってあなたの感想ですよね?」と言われたら、自分が辛い環境にいることをオーバーにアピールしてください。

あちらも人間なので、強く訴えかければ心配してくれるはずです。ただ、あなたの人間性がない場合だとやってらんねぇって感じで普通にスルーされます。好感度上げをしておきましょう。

また、あまりお勧めしたくはないのですが、役所は仮に動画を捏造したとしてもおそらくですが気付きません。

僕が役所に騒音の動画をチェックされた時、捏造や編集の類を疑うことなく対応してくれました。

そのため、どうしても引っ越したいのに程度の問題や役所のお気持ちでうまくいかないときは、ズルをすることも不可能ではないです。というか、そこらへんはアドリブでカバーしてください。

意見書について求められた場合は後述で説明します。

 

福祉事務所には裁量権があります。つまり、条件に当てはまっていようがなんだろうが決めるのはあちらなのです。あちらの気分次第でどうにでもなるのです。
そのため、できる限りケースワーカーとは仲良くしておくことをお勧めします。

2. 大家に許可が貰えない場合

良い物件を見つけて不動産会社で相談しても、大家が生活保護受給者をあまりよく思っていないことがあります。

この場合は単純で、健常者を装うだけで解決します。

生活保護を受けた理由について聞かれたら「コロナで仕事を失いました」と答え、これから先就労する気はあるのか聞かれたら「ありまぁす!」と答えましょう。

また、精神病はなるべく隠しましょう。世間では精神病に理解がないため、精神病がどんなに軽くても落とされる確率が跳ね上がります。

これらを気をつけたらあとは天にお祈りです。

3. 医者に許可が貰えない場合

例えば「病気療養に適さないから引っ越したい」と言ったときにケースワーカーから

 

君本当に引っ越しするほど辛いの?甘えじゃないの?演技じゃないの?
医者がお墨付きくれたら引っ越し認めてあげるよ

 

ってな感じで意見書が求められることがあります。

医者には「家の環境が悪くて生活できたもんじゃないので引っ越ししたいです」と言えばおけです。

でも、いざ病院に行っても意見書がもらえなかったら最悪ですよね。

この場合は、こちらも役所同様オーバーに訴えてください。

あちらはこちらに勢いがないから「そんな辛くないんだろうな」みたいな感じで判断することがあります。マジです。人間ってそれくらい単純なんです。

これで意見書を貰えなかったら証拠の動画を見せるなりなんなりしましょう。それでも無理なようなら病院を変えて再度相談することをお勧めします。

告知の義務はないため、精神病は隠す

医者から意見書を貰う

引っ越しが必要である証拠を作る

結局のところ勢いが大事

費用について

生活保護で引っ越しが無料になるからと油断してはいけません。生活保護の引っ越しでは出る費用と出ない費用があります。

では何が支給されるのかというと、家賃、敷金、引っ越し代、更新費、住宅維持費になります。

引越しの際には、新居への敷金や保証金、火災保険料が初期費用としてかかって来るわけですが、これらの初期費用については、住宅扶助上限額の3.9倍までは支給されます。

例えば、東京では住宅扶助上限額が53700円なので、53700×3.9=209430円まで支給されます。

ただ、場合によっては三倍ではなく四倍、はたまたそれ以上出してもらえる自治体もあります。

現に、僕が以前いた足立区では279200円でした。まぁそんな費用かかることなんてそうそうないと思うので大丈夫だとは思います。

また、上記の画像に書いてあるように鍵交換費用は出ます。

こんな感じで大体の費用は出るので心配ありません。現に、僕は引っ越しの際に自費で出したものはありません。

ただ、もし既に賃貸に住んでいる方は、引っ越しの際の退去費用(クリーニングとか)は役所から出ませんので気をつけましょう。

僕は払わずに夜逃げみたいな感じでささっと勝手に引っ越しました。

その他の細かいところは下記の引用をご覧ください。

<敷金等>

○ 被保護者が転居に際し、敷金等を必要とする場合で、住宅扶助特別基準額の範囲内の家賃又は間代を必要とする住居に転居する場合は、住宅扶助特別基準額の3倍額の範囲内で必要な額を認定することができる。

○ 保護開始時において、安定した住居のない要保護者が住宅の確保に際し、敷金等を必要とする場合で、住宅扶助特別基準額の範囲の家賃又は間代を必要とする住居を確保する場合は、保護の実施機関の判断で、敷金等を住宅扶助特別基準額の3倍額の範囲内で必要な額を認定することができる。

○ 権利金、礼金、不動産手数料、火災保険料、保証人がいない場合の保証料は、必要やむを得ない場合は、転居に際して 認定することが可能。

○ 敷金等の額は、住宅扶助特別基準額の3倍額の範囲内となっているが、自治体からの協議を受け、当該自治体における実態を踏まえて、以下のとおり個別に特別基準額を設定している。

<契約更新料>

○ 被保護者が居住する借家、借間の契約更新等に際し、契約更新料等を必要とする場合には、住宅扶助特別基準額の範囲内において必要な額を設定することが可能。

○ 更新手数料、火災保険料、保証人がいない場合の保証料は、必要やむを得ない場合は、契約更新に必要なものとして認定することが可能。

○ 契約更新料の額は、住宅扶助特別基準額の範囲内となっているが、自治体からの協議を受け、当該自治体における実態を踏まえて、12自治体について1.5倍額から2倍額の範囲内の特別基準額を設定している。

厚生労働省 住宅扶助(敷金等、契約更新料)について

住宅扶助(敷金等)の特別基準設定状況(平成26年4月の自治体数)

3倍額4倍額5倍額6倍額7倍額
都道府県3210131
政令市413120
中核市2216221
5839472

家具の集め方

もしかしたら、この記事を見ている方には家がないような状況から引っ越す方もいるかもしれません。

引っ越したとしても、家具や家電がなかったら話になりません。

そのため、家具や家電の集め方について簡単に解説します。

まず、お金に関してですが、これは家具什器費というものを使います。

これは家具家電費用を役所から3万円まで出してもらえるもので、場合によっては47800円まで出してもらえます。

他にも、被服費と言って布団のお金も15000円まで出してもらえるらしいです。(今度試してみます)

このお金を使って、中古品を取り扱っているネットショップで家電を揃えましょう。家具は新品の方が良いと思います。

しかし、このお金である程度の家具家電を揃えようとしても限界が来るはずです。

その場合は、ジモティーを使いましょう。

東京であれば、ジモティー乞食がふんだんに使えます。

ジモティーでは、電子レンジが0円、ゲーミングチェアが0円など、家具家電が破格の値段で取引されていることがたくさんあります。

この家具什器費(被服費)とジモティーを使えば大抵のものは揃うでしょう。

 

ジモティーで洗濯機を貰う際に持ち運びができねぇよって方もいると思うのですが、そんな時はネットで便利屋みたいなのを使えばいけます。
ただ、個人的にはそれがめんどくさく感じたので、僕は洗濯機はネットで中古のものを買いました。

僕はなぜ引っ越しの許可を得られたのか?

僕は以前シェアハウスに住んでいました。

では、僕がなぜ引っ越しを認められたのかですが、これはあまりにも環境が悪いためです。

部屋には侵入されるし、ゴミは廊下に溢れかえっているし、リアルファイトは起こるし、窃盗は起こるし、、、

こんな条件ではとてもではないですが生活するどころではありません。

そのため、健康で文化的な最低限度の生活ができていないとして引っ越しの許可をもらえたわけです。

と言っても、引っ越しを考えてから実行できるまでに2ヶ月近くはかかりました。

証拠を作ったり家を探したり医者と話したり、、やることがマジで多かったです。

そのため、引っ越しはちょっとやそっとの覚悟でできることではありません。

普段クソニートのような生活を送っているであろう皆さんも、引っ越しの際は本気を出しましょう。

まとめ

流れをまとめるとこんな感じです。

ケースワーカーに話す

許可をもらう(場合によっては医者で意見書)

家を探す

ケースワーカーに家を確認してもらう

OKが出たら引っ越し業者を探し、見積もり3社とって役所へ

ケースワーカーが納得すれば移管へ(2週間)

移管許可が出たら引っ越し

僕はこんな感じで引っ越しができました。

以前、生活保護受給者は全員東京に住むべきみたいなことを言ったのですが、他の受給者の方々に話を聞いたところ、千葉県辺りだと家の広さが確保しやすいらしいです。

そのため、どうしても家の広さが狭いと耐えられないという人は、東京以外の関東圏を選ぶのも良いかもしれません。

ただ、個人的には家にはベッドと机椅子さえ置ければ僕は十分だと思います。ペットとか飼いたい方は別でしょうけどね。

今回の記事が、皆さんの引っ越しに手助けとなったら嬉しいです。

他に何か質問がありましたらTwitterやブログのコメントまでお願いします。また、家を契約する際に緊急連絡先がいないという方も、連絡してくだされば対応可能です。

ここまで読んでいただきありがとうございました。