【体験談】結構大変だった生活保護申請から生活保護受給決定までのお話

レイジです。
最近、YouTubeのコメント欄で「生活保護を申請してから受給するまでどれくらいかかったのか?」という質問をいただきました。
そういえば、僕は生活保護を受給するまでの話をあまり詳しく語っていなかった気がします。
実際、受給決定まではどれくらいかかるのか、また、水際対策は本当に存在するのか気になる人も多いことでしょう。
と言うわけで今回は、僕が生活保護を申請してからどのように受給するまでに至ったかを、当時のLINEの履歴やメモ書きなどを見て、思い出せる限り再現して書いていきます。
また、僕の実体験だけでは何かとボリュームが足りないので、厚生労働省のページに記載されている生活保護関係の情報についても一緒にお話していきます。
生活保護申請に至るまで
その日、住み込みの仕事をクビにされ、ホームレスをしていた僕はNPOと巡り合いシェアハウスにぶち込んでもらいました。
NPOとは生活保護を受ける前提でシェアハウスにぶち込んでもらうことになっていたため、本来はぶち込まれたその日中に生活保護を申請するはずだったんですが、既にその日は日が暮れていたため、翌日に申し込むことになりました。
シェアハウスに着くと、僕は二階の一番奥の部屋に電話で案内されました。
部屋には、布団、毛布、カップラーメン、レトルト食品、米、カーテン、電気ケトルが置いてありました。

「NPOリアルライフでは食料支援ありです!^^」との事だったのですが、どうやら炭水化物のみだったらしく、正直もうちょっと缶詰とかも欲しかったなと思いました。また、おそらく忘れられていたのでしょうが、炊飯器が無かったためシェアハウスの一階から貰ってきました。
結局その日はめちゃくちゃ疲れていたので寝ようとしました…が、布団が薄すぎて使い物にならなかったので、カーテンを布団の下に敷いて厚みを増やし、その上から寝袋を使用して背中を痛めながら寝ました。
いざ申請へ
翌日、生活保護を申請しに行きました。本当はNPOに同行してもらえるはずだったのですが、渋滞で行けないとの事で同行はキャンセルになりました。
福祉事務所に着くと、真っ先に異様さのようなものに気が付きました。
というのも、空気は一見どこにでもある役所みたいな感じなのですが、壁に「暴れないでください」というような貼り紙がしてあったからです。この時点で、なんかヤバいとこ来ちゃった感がありました。
いざ受付に申請しに行き「生活保護を受けたいです」というと、軽く現在の状況について話を聞かれたのち、個室のようなところに案内されました。
個室に案内されると謎のおっさんが現れ、改めて生活保護を受けたい理由や家族構成などを聞かれました。
おっさん「なんで生活保護受けたいの?」
僕「仕事クビにされてホームレスやってて大変だったからです」
おっさん「手持ちのお金は?」
僕「数千円ですかね」
おっさん「借金とかある?あるなら見せて」
僕「こんな感じです」←借金額忘れました_| ̄|○
おっさん「おけ。家族には頼れないの?」
僕「ちょっと厳しいです。帰れたらホームレスなんてやらずに帰ってるので、、、」
おっさん「あっふーん(察し)」
扶養照会についてはこんな感じでアピールして断ったらすんなり回避できました。
それから、運転免許証から本人確認をされ、申請用紙を書かされたのち、「色々と確認するから〜」みたいな事をいっておっさんは奥に消えて行きました。
参考になるかわかりませんが、僕の場合、生活保護申請時に提示するよう言われたのは「運転免許証と通帳、クレカの利用状況、家族への連絡先」のみでした。
クレカに関しては、僕が申請時に借金をしていたのが絡んでいます。
その場が静かになると、隣の個室からおばさんの声が聞こえてくるのがわかりました。
どうやら、おばさんも生活保護を申請に来たようで、「受けないと生きていけないのおおおお!!!」みたいな感じのことを言っていて、かなりテンションが高く怖かったです。貼り紙が貼られる理由がわかります。
ちなみに話を聞いてる限り、おばさんに生活保護は必要なさそうでした。ただ無駄遣いが酷すぎて生活を圧迫してるだけのタイプです。
しばらくするとおっさんが戻ってきて、「とりあえず申請用紙は受け取ったから、あとはメールアドレス教えて。で、メールに口座の情報送って。それで今日は終わり。結果は後日」
みたいな事を言われて終わりました。この時、僕のメアドがtodoshionで「トウドウシオンって何?w」って突っ込まれたのが何気に痛かったです。

そこから申請が決まるまでの間はお金もろくになかったので乞食しまくりました。
具体的には、フードバンクとジモティーで乞食しまくりです。そこである程度の家具や衣類、食料を揃え、生活していました。
ジモティーには本当にお世話になりました。ホームレス時代は寝袋を貰って極寒を凌げましたし、受給後はキャリーバック、衣服や布類、家具、食料を貰い生活の質を多少なりとも上げることができました。
思わぬ発見があったりするので、ジモティーを使ったことがない方は是非一度使ってみてはいかがでしょうか?
主な生活環境としては、日中は図書館で時間を潰し、段ボールを机がわりにフードバンクで乞食した白米と魚の缶詰を主に食べ、洗濯物はドアノブや窓に干し、風呂はドライヤーがないため外をダッシュして髪を乾かし、背中の痛みに悶えながら寝るみたいな事をしていました。
一度保護が通るまでの期間福祉事務所の人が家に来たのですが、僕の生活の様子を見て「問題ないですね!」と言って帰ったのが未だに腑に落ちません。なんかサポートして欲しかった˚‧º·(˚ ˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ )‧º·˚
受給決定
申請から二週間後、結果が出たから福祉事務所に来てとの事で、福祉事務所に向かいました。
すると、またまた個室に案内され、生活保護の受給が決定したとの旨が伝えられました。申請してからちょうど2週間でした。
そこで、生活保護とはどんな仕組みなのかを生活保護のパンフレットを元に解説されたり、これから先の就職予定を話したりしたのち、都営交通無料乗車券、生活保護決定通知書、現金を渡され、保護費から借金を返して良いことも告げられました。
この時、こんなに金貰えんの!?とマジで驚きました。なんたって今まで時給800円台の底辺で働いてた人間ですからね…
言い換えれば、フリーターというものがいかに低賃金でこき使われているのか実感した瞬間でもありました…
そして極め付けには「この年で生活保護を受給する人間は初めて見た」みたいな事も言われました。
当時、生活保護を申請した僕は未成年でした。
やはり、生活保護は基本的には行き場を失ったり働けなくなったりした高齢者が受けるものなのでしょう。若くて生活保護を受ける方は何かしら好奇の目に晒されるかもですね^^;
こんな感じで、生活保護の申請、受給は特にトラブルもなく終わりました。
僕しては、こんなにあっさり生活保護が通ることに驚きでした。水際対策のようなものは一切なく、手慣れているのか作業のようにパパッと済ましてくれたのが非常に良かったです。
受給決定までは原則14日
実体験の話が終わったので、ここからは生活保護の情報について整理していきたいと思います。
まず、僕の場合は生活保護の申請から受給決定までの期間はちょうど2週間でしたが、これは厚生労働省に掲載されている「生活保護のQ&A」と一致しています。
生活状況の調査や資産調査(預貯金、生命保険等)等を行った上で申請いただいた日から原則14日以内(調査に日時を要する特別な理由がある場合は最長30日)に生活保護を受給できるか、できないかの回答をいたします。
なお、生活保護の申請をしてから生活保護が開始されるまでの当座の生活費がない場合、社会福祉協議会が行う「臨時特例つなぎ資金貸与」をご利用いただける場合もあります。
「生活保護制度」に関するQ&A
生活保護は受給決定までは長くて1ヶ月なので、2週間で連絡が来なくともそこまで心配する必要はないでしょう。
ただ、あちらが職務を怠慢している可能性が0ではないとも言い切れないので、不信感を感じたら連絡するのも全然ありです。
また、生活保護が申請してから即日受給決定とならないのは、福祉事務所による調査が時間を要するものだからです。
申込者の収入や、扶養家族の有無などから本当に生活保護が必要なのか入念に調べなければいけないわけですね。
結果待ちの間お金がなくても借りられる
僕は生活保護の申請結果待ちの間お金がなくて困っていました。
なので、超貧乏生活みたいなことをしていたわけですが、こんなことをしなくても生活保護の申請待ちの間はお金が借りられるのです。
その名も、「臨時特例つなぎ資金」と言います。
これを使えば、地域の社会福祉協議会から、利子なし、保証人不要でお金を借りることが可能です。
ただ、借りられる額は10万円までで、以下の条件があります。
住居のない離職者であって、次のいずれの条件にも該当する方。
(1)離職者を支援する公的給付制度(失業等給付、住宅手当等)又は公的貸付制度(就職安定資金融資等)の申請を受理されており、かつ当該給付等の開始までの生活に困窮していること
(2)貸付けを受けようとする方の名義の金融機関の口座を有していること
厚生労働省 臨時特例つなぎ資金貸与制度
これさえ知っているだけで結果待ちの安心感はかなり増すと思います。詳しいことはこちらの方が実体験で語っているのでぜひ見てみてください。
水際対策は違法
最近では話題に上がることは少なくなりましたが、生活保護の申請をさせない、いわゆる水際対策は思いっきり法律違反です。
ただ、僕の場合は水際対策なんてものは全然ありませんでしたし、僕の身の回りの受給者に話を聞いても、水際対策をされた人はごくわずかでした。
ネットの普及により悪質な役所はバンバン晒されていくので大丈夫だとは思いますが、もしも心配な方は生活保護の申請書をあらかじめネットでダウンロードして持っていきましょう。
申請は権利であり、実施機関が「水際作戦」によって申請を妨害することは違法であり絶対にあってはならないこと、実施機関の「水際作戦」によって申請を妨害された場合は、国(厚生労働省)または都道府県に相談し、是正方法について教示を求めることができることについても国民に周知すべきである。
日本弁護士連合会 生活保護の補足率を高め、憲法25条による生存権保障を実質化するための国の施策に関する意見書
まとめ
申請〜受給の流れをまとめるとこんな感じです。
1.福祉事務所の窓口で相談をする
2.担当者の面談を受ける
3.福祉事務所の窓口に申請書を提出する
4.福祉事務所の担当者から調査を受ける(家に来る)
5.決定(申請から原則14日以内、長くて1ヶ月)
※最低限の持ち物 【身分証明書、通帳(アプリでも可能)】
生活保護の申請は通りにくいと思われがちですが、僕のような心身に問題がない若者でも受けることが可能です。
「生活保護を受けたいけどどうせ無理だろう…」と思ってる方はぜひ一度ダメ元でも良いので試してみてください。
生活保護を受けたいという気持ちになっている時点で、あなたはすでに大変な環境にいる可能性が大です。
そして、生活保護は何度でも申請することが可能です。仮に落ちた方でも諦めて、決して自死や暴動を図ろうなどとはしないでください。
また、福祉事務所の方々には改めてお礼を申し上げさせていただきます。いくら権利とは言え、しっかりとした対応をしていただきありがとうございました。マジで生活保護通ってなかったら今ごろ旅人かなんかやってたと思いますw
最後に、もし受給が決定した方は、真っ先に家具什器費を申請しにいくことをお勧めします。ここまで読んでいただきありがとうございました。
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