アダルトチルドレンとは何なのか?アダルトチルドレンが解説します

アダルトチルドレンとは何なのか?アダルトチルドレンが解説します

レイジです。

皆さんはアダルトチルドレンについてご存じですか?

言葉の意味は知らなくとも、一度くらいは聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

おそらくなのですが、この記事を書いている僕自身、アダルトチルドレン(以下AC)です。

病院に行って診断してもらったとかではないのですが、本を読んだりネットで調べたりすると、ACの特徴に面白いくらいにあてはまっていたからです。

今回は、ACとはなんなのか、ACのタイプ、ACになりやすい人、ACが発覚した場合の改善方法などについて解説していきます。

アダルトチルドレンとは?

アダルトチルドレン(AC)は、子どものころに、家庭内のトラウマ、心的外傷によって傷つき、そのまま大人になった人たちのことです。

ACは、子どものころの家庭の経験をひきずり、現在生きる上で支障があると思われる人たちが多く、親の期待に添うような生き方に縛られ、自分自身の感情を感じられなくなってしまった人、誰かのために生きることが生きがいになってしまった人、よい子を続けられない罪悪感や居場所のない孤独感に苦しんでいるなどの傾向があります。

ACの概念は1970年代にアメリカで提唱され、アルコール依存症の親をもつ子どもたちが大人になったとき「対人関係の問題」や「生きづらさ」に悩み苦しんでいる人が多くいることが発覚したところから始まっています。

これらの子供たちをCOAといい(Children of Alcoholism)、大人になったCOA、つまりACOA(Adult Children of Alcoholism)が注目されるようになりました。

ACOAの特徴は、相手の評価に過敏になり自分に自信がもてない、自分の存在価値を確認できず、酒やドラッグ、もしくは仕事などに溺れてしまう、対人関係が上手くいかず、居場所のなさ、生きづらさを感じるというものです。

親や社会による虐待や家族の不仲、感情抑圧などの見られる機能不全家族で育ち、生きづらさを抱えた人。「adult children of dysfunctional family」(ACOD、機能不全家族のアダルトチルドレン)。機能不全家族の下で育ったことが原因で(大人になっても)深いトラウマ(外傷体験)を持つという考え方、現象、または人(大人)のこと。

頭文字を取り、単にACともいう。どちらの意味も、医療における診断用語、病名ではない。大人になっても子供の状態から抜け出せない人、親から自立しない人を指すこともあるが、元来の使われ方とは異なる。なお、英語圏で単に「アダルトチルドレン」という場合、成人した(続柄上の)子供を指す。

wikipedia

アダルトチルドレンのタイプ、特徴

ACには様々な特徴、タイプがあります。共通している性格があるのです。

特徴としては、何かに大きく依存してしまう、頼みを断れない、自己肯定感が低い、自分の気持ちを表に出せない、他人を否定しまくってしまう、など、ざっと挙げただけでもこれほどあり、特徴は多岐にわたります。

詳しくは、下記のタイプをご参照ください。本で読んだ内容をざっと要約しました。

プリンス
周りに流されるタイプで、自分が間違っていると思っていても言えずに、ズルズルと引っ張られてしまいます。
また、相手に合わせるあまり、損な役回りになることが多くあります。

ロンリー
他人を寄せ付けず、自分の世界に没頭するタイプです。
人間関係を作れず、一人でいることが多くなります。
社会で生きていくためにはコミュニケーションも必要ですが、それを好みません。

プラケーター
弱者を慰めようとするタイプで、慰めたり助けたりすることによって自分の存在を感じます。
親切の様に見えますが偽善とも取れる行動を取る傾向にあります。

リトルナース
自分の問題ではなくても自分の事のように頑張るタイプです。
自己犠牲の精神が強く、利用されてしまう事もあります。
また、頑張りが報われない時には自分を責める傾向にもあります。

ロストワン
自己主張があまりないタイプです。
自己主張をすることが失礼だという考えを持っています。
協調性や我慢を重んじて、自分に負担をかけてしまいます。

ピエロ
問題があってもおちゃらけて誤魔化すタイプです。
争いごとが嫌いで、事なかれ主義でもあります。普段からふざけているような印象をもたれてしまいがちです。

スケープゴート
自分で問題を起こすことによって他人の問題を隠そうとするタイプです。
問題と向き合うことが出来ず、また解決する事もできないので、自分に注意を向けようとします。
本来は優しい性格であることが多いです。

ヒーロー
期待や願望に応えようと一生懸命になるタイプです。
自分の存在意義が他人にゆだねられているように感じ、自分のやりたい事や願いを後回しにしてしまうので我慢がたえません。

アダルトチルドレンになりやすい人

ACになりやすい人は、心が優しい人です。

家族を引っ張るために奮起しすぎたり、虐待されたり、人格を否定されたりなど、家庭内の役割、立ち位置によって性格が勇猛果敢から引っ込み思案まで幅広く変わってくる訳ですが、根本には優しさがあります。

しかし、そうは言っても子供であることには変わりはありません。悪い大人には勝てないのです。

つまり、自分では現状を変えられない、どうしようもないため、心が病んだり、吹っ切れたりしてしまうのです。

僕は今までの人生でACの方をちらほら見てきましたが、子供だけの力で家庭を変えられた人はとても少ないです。

現に、僕自身も家庭がおかしいことには高校時点で気付いたため、親に対して「このままではいけない」と説得を試みたのですが、結局無理でした。なので家出したんですよね。

アダルトチルドレン思考の改善方法

もし自分が、もしくは他人がACとわかった場合、一体どうすれば良いのでしょうか?

自分、もしくは他人がACであると発覚した場合は、思い込みを改善させてあげる必要があります。認知行動療法ってやつです。

ACは精神衛生上あまりよろしくない思い込みをしている事が多いです。

例えば、人は信用できない、人を欺いて生きるのが正しい、自分はとても価値がない人間だ、などなど、様々あります。

そのため、物事の受け止め方や考え方を再検討することで、感情や行動を変えていく必要があります。
ACは物事の受け止め方や考え方に癖がついている場合が多いので、自分の中に受け止めた物事を改めて検討することで考えの癖を修正するのです。
浮かんでくる考えと現実との違いを意識することで、気持ちに変化を起こしていくことができると言われています。

また、ACはアサーティブ・コミュニケーションが身についていないことが多いです。

相手の権利や要求も尊重することにより、自分の意見や要求を受け取ってもらえるようにする必要があります。
ACは、言いたいことが言えず相手の要求を飲み続けたり、相手の発言を否定しすぎたりすることが多いですが、この方法を身につけると、程よく自己主張できお互いを尊重し合い、一方通行だったコミュニケーションが上手にとれるようになります。

これらは一朝一夕で身につくものではありません。そのため、周りの人のサポートが必要になってきます。

自分がACだとわかったら周りに助けを求め、他人がACだとわかった場合には自分から手を差し伸べられるようになるのが理想です。

アサーティブ(assertive)とは、「自己主張すること」という意味です。ただし、ここでいう自己主張とは、自分の主張を一方的に述べることではなく、相手を尊重しながら適切な方法で自己表現を行うことを指します。つまりアサーティブ・コミュニケーションとは、お互いを尊重しながら意見を交わすコミュニケーションのことです。

アサーティブの代わりにアサーション(assertion)という言葉が用いられることがありますが、こちらも同様の意味です。

リクルート アサーティブ・コミュニケーションとは

僕自身、アダルトチルドレン

おそらくですが、僕もACなんだと思います。

特徴、タイプの話で述べたように、僕には愛情に触れたがる特性、自己肯定感が低い傾向にあります。

愛情に触れたがるというのは、そのままの意味で、母性や父性、子供のようなもの「家族」を求めてしまう傾向が強い事です。これはおそらく両親から愛を貰わなかったからだと思います。

また、自己肯定感も低いです。これは他人に言われて初めて気がつきました。

自己肯定感が低い、つまるところ、自分の能力を認められなかったり、生きている価値を見いだせなかったり、自分という人間を客観的に見れず、実際よりも低く評価してしまいます。

自己肯定感が低いのは、両親に人格を否定され、罵詈雑言や物理的な攻撃、精神的な攻撃を受け育ってきたからだと思います。

他にも、僕は発達障害の傾向があるのでそのせいで学校生活のような家庭環境以外にも問題があったと思われます。しかし、親が僕に与えた影響はかなり大きいのではないでしょうか。

これは僕の話ではないのですが、逆に、両親に溺愛されたり、過保護に育った子供は自己肯定感が異常に高かったりします。地球は自分を中心に回っているとかマジで思ってたり、自分に仇なすものは容赦無く潰していく、言ってしまえばガキ大将のような性格ですね。

しかし、こう自分がACだとわかっていても、寛解はするのでしょうが、既に根付いてしまった考え方は治らないし、変わらないと思います。

幼少期の教育で人間の性格はほぼ完成すると言われるように、僕の性格も人との出会いや人生経験により多少は変化しますが、根本的な性格はあの頃から全く変わっていないと思います。

ただ、そうはいってもYouTubeやブログ、ツイッターなどを通して様々な方から励ましの言葉をもらい、少しずつは回復していることをこの身で感じます。こんなしょうもないブログでも楽しみにしてくれると言ってくれる方がいるだけで本当に嬉しいです( ´∀`)

まとめ

ACは、私たちの身の回りに必ずいることかと思います。

特に、今では機能不全家族と呼ばれる、家族なのにまるで他人のように接する家庭や、親の悪いところを目の当たりにして育つ子供がたくさんいるように、よろしくない家庭は増えてきています。

それを裏付けるように、現代の日本では結婚率の減少、生涯独身率(未婚)の増加、離婚率の増加などが見受けられます。

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しかし、だからと言って「家庭を持つべきではない」という結論に人々が達してはいけません。

これは度重なる不幸な事象によりこうなっただけであると僕は信じております。

そして、ACは他人の役に立とうとする事がほとんどで、決して悪いわけではありません。しかし、周りを気にするあまり自分の身を滅ぼすような事はあってはなりません。

皆さんも、ACの方を見つけたらぜひ助けになってあげてください。それにより救われる人たちがこの世の中にはたくさんいますので、、、

ここまで読んでいただきありがとうございました。